ロンドン主張 Day4
いよいよオークション当日。昨日はいったい何千枚版画を見たのだろう。そのほとんどが国芳の作だ。いったい国芳は一生に何枚の絵を描いたのだろう。昨日見ただけだってその一部でしかない。途方も無い数だろう。なんてことを親父とは話ながら朝食。今日はイングリッシュブレックファストじゃなくて、イングリッシュマフィンのスモークサーモンとスクランブルエッグ載せ。サーモン美味しい。
オーク所会場へいくと、顔見知りのコレクターやディーラーが世界中から集まってくる。役者が揃い、オークションが始まった。エスティメートが高いから30%くらいしか売れないんじゃないかと持っていたが、良く売れている。やっぱり景気良いんだなぁ。ロット数でで80%くらいは売れているんじゃないか。欲しいロットもいくつか落札したが、高い!これどうやって売るんだ?北斎の赤富士や大波などの注文品はやはり1点も落札できず。そらそうだろう、あんな超有名な作品でも、印象派のコレクターが欲しいと思ったらハナクソ見たい値段だもん。日本の版画は美術的、価格的に見て過小評価されているとおもう。もっと美術品としての正当な価格で売りたいと思うが、自分が業者としてみるとやはり今のマーケットでは売りづらい値段だ。版画という性質上、存在する作品数、市場に出回る作品数からすると、余り値段が上がって、日本のお客様が買えないと、在庫が増えてしまう。売れずに自分で持っていても良いと思うような作品なら問題ないが、そんな作品はごくわずかだ。何とかならないものかなあ、と思いつつオークションは進む。今回の目玉、北斎の赤富士ならぬ「ピンク富士」。初摺りは富士山がピンク色なのだ。しかも今回の版は頂上付近の周囲にボカシがある、極々早い摺りのものだ。こちらはバイヤープレミアムまで含めた円換算だと版画の価格世界記録だ。お値段約7,500万円だ。ね、浮世絵の影響を受けた印象派の作品の取引価格から比べたら安いでしょ?こういう希少かつ良質な作品はホントはもっと高くてもよいと思う。あの変な中国のコンテンポラリーアートなんかよりもずっと内容があるし、美しい。
戦いが終わって品物と世出書類を受け取り、一部のデイーラーだけでミーティング。9時ごろに終了。皆で食事。ホタテのような丸い形をした生牡蠣がとても美味しかった。
帰って荷造り。明日のフライトは8時50分発。6時には出発しなきゃ。
ちなみに写真は昼休みに散歩したグリーンパーク。ニューヨークのセントラルパークもそうだけど、街の真ん中にこんな公園があるのってうらやましい。
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